新ウルトラマン列伝
ウルトラマンX第6話「星の記憶を持つ男」を放映。シリーズ初の前後編です。
記憶を失った謎の宇宙人、ゴールド星人tE-rUを演じるのは黄川田将也さん。特撮ファンには映画「仮面ライダー THE FIRST」で本郷猛を演じた人として知られています。特撮には久しぶりの出演ですが、ライダーの映画以降も多数のドラマや映画に出演しており、今回の記憶を無くした宇宙人という難しい役をきちんと演じています。ライダーとウルトラマンの共演、なかなか燃えますよね。
記憶喪失になった儚げなtE-rUに心惹かれる女子高生。美形は得ですねえ(笑)、なんて思っていたら突然tE-rUの体が光り輝き、彼の記憶が蘇る。その様子を面白がった学生が動画投稿した事でXioもtE-rUの存在を知る。単なる通報ではなく、今時っぽい知られ方ですね。動画が編集されたものか否かすぐに分かるXioの技術力、さすがの高レベル。
学生から傷付けられたり、動揺した巡査に撃たれたり、tE-rUに対する地球人の対応が酷い。それでも地球人を憎まず、女子高生を治療したtE-rUは温厚過ぎる。ゴールド星人はみんなこういう性格みたいですね。彼の性格の良さと対比させる為とはいえ、今回登場した地球人が心とか視野が狭い人ばかりで困る。地球人みんなが大地みたいに物分りの良い人ばかりだったら、物語にならないとはいえキツい。
ロボット守護獣ルディアンを呼び出したtE-rUの目的は、ルディアンの中にあるエネルギーを狙う石化魔獣ガーゴルゴンを迎え撃つ為だった。地球人にとっては大迷惑な話だけど、ガーゴルゴンが来てしまった以上、戦うしかない。エックスとルディアンが力を合わせれば勝てそうだけど、そんなに甘い相手ではないようです。地球人と友好的な宇宙人の話は悲劇で終わる事が多いから心配です。恋が絡むと悲劇の倍率、更に倍だからなあ。本当にどうなる事やら。
それが声優!
今回は3人とも同じビルでお仕事だけど、それぞれ仕事の内容は違います。声優の仕事はアニメや歌だけじゃない、外国映画の吹き替えや朗読、ゲームの音声収録も立派な仕事です。というか元々声優って外画の吹き替えから生まれた職業ですから、むしろこっちが本業なんですよね。
しかし外画の吹き替えとアニメは同じ仕事なようでちょっと違う。まず吹き替えには若さよりも確かな演技力が求められるので、若手よりベテランが中心。収録に参加する声優も、アニメより舞台役者が呼ばれる事が多い。そしてこうやって経験を積んだ人がアニメの方にも顔を出します。うーん、見事な好循環と言うべきか。今回の実名声優である小山力也さんも、そうやって声優として出世した1人です。相変わらず渋さと優しさを感じさせる、いい声だ。
双葉の役は今流行の(笑)ゾンビ。ホラー映画が苦手な双葉にとっては鬼門とも言える役だけど、プロだからやらなきゃいけない。アニメだったら絵だと割り切れるだろうけど、実写だと怖いだろうなあ。慣れるまでどんだけ叫んだのやら。
いちごのオーディオブックの朗読もなかなか大変。アクセントの間違いはもちろんダメだけど、過剰な演技をするのもダメ。求められているのは正確に、聞いている人に分かりやすく読む事。演技とはまったく違う仕事なのです。どんな状況なのか分からずに演技しなくちゃいけないゲームの仕事も大変だ。ゲーム会社に説明上手な人がいてくれればいいんだけど。
3人とも大変だけど、やり甲斐のある仕事でもあります。双葉は小山さんの熱演の影響を受けたのか良い演技をしたし、いちごも鈴もやり遂げました。貴重な経験を積めたし、小山さんだけでなく厳しい家守先輩からも褒められたし、双葉にとっては最良の日ですね。以前より少し成長した双葉、しかしこんな良い終わり方だと次回凄い反動がありそうで怖いな(笑)。現実は厳しいから。