うしおととら
今回は鎌鼬三兄弟の話。原作連載時には多くの人を感動させ、また個人的にはこの漫画を単なる「面白い漫画」から「歴史に残る傑作」に引き上げたエピソードです。
心優しかった鎌鼬の十郎。しかし人間に住処を追われ続けた結果、人間への憎しみに凝り固まってしまい、その鋭い鎌で多くの人を殺してしまった。兄の雷信、妹のかがりの声も今の十郎には届かない。人間の乱開発に苦しめられた妖怪が人間に牙を剥くという話は「ゲゲゲの鬼太郎」を始め多く作られています。彼らは言葉を話せない動物や植物の代弁者であり、自然と共存できない人間の罪悪感も表している。だから人を殺していても十郎を嫌いになれないんですよね。彼も被害者だし。
今回の主役とも言える十郎を演じたのは梶裕貴さん。「進撃の巨人」のエレン役で人気・実力共に上げた若手きっての名声優です。今回も憎しみと悲しみを抱いた妖怪という複雑なキャラクターを見事に演じており、「演じ甲斐がある役だった」とコメントしています。
異形の妖怪に石を投げる馬鹿もいれば、自分の命を顧みず人を助ける優しい人もいる。だから人間は愚かだけど素晴らしい。そんな人間そのものとも言える潮は、自分の過去の思い出と十郎の境遇を重ね合わせて涙を流す。自分の為に本気で泣いてくれただけで、十郎は満足しちゃったんだろうなあ。今見ても本当に素晴らしい話でした。この濃厚な話を1話でまとめたアニメスタッフには拍手するしかありません。
なお今回登場した雷信とかがりは、今後も潮達と深く関わる準レギュラーとして活躍します。特にかがりは、とらと面白い関係になるのでお楽しみに。かがりは時代を先取りしていたツンデレキャラだったなあ。とらとは似た者同士とも言える(笑)。
監獄学園
お仕置きしてもらえず廃人寸前のアンドレ。シンゴも巧みな罠に絡み取られており、男子退学オペレーションDTOは最終段階に突入しました。姉の意図を知った千代はキヨシに囲碁で知らせましたが、伝わったようで伝わらなかった。縦読みか横よみか、最初にそれを示すべきでしたね(笑)。こういう伝言は実際に書いてみないと駄目ですね。もう少し早く気付けば、あるいは……。
精神的に追い込まれたアンドレは牢屋の外にいた副会長に飛び付いてしまい、脱獄と見なされてしまいました。副会長のパッツンパッツンの制服もアンドレの欲望を爆発させる為の物で、更にバリケードのワイヤーには切り込みが入れられていました。くっ、さすがは裏生徒会。やっぱり頭が良いな。実は紙一重で馬鹿なんだけど。
これで脱獄2回目。一方、デート中のシンゴにも罠発動の時が迫る。やっぱり杏子は裏生徒会の一員でしたね。シンゴは自分の過ちに気付くのが遅かったな。それでもギリギリで気付けて、杏子の前で優しいところを見せられたから彼女も改心した。虐めていた相手を信じるキヨシ、それしかないとはいえ大した男です。
退学にならない為、臨海学校の濡れTシャツコンテストの為、シンゴを信じて叫ぶ男子達。車に乗せてもらってギリギリ間に合ったかと思いきや、キヨシ達によって修理された扉を開けられずタイムオーバー。ここまで考えての強制労働だったのか。狡猾すぎる。この頃の裏生徒会は馬鹿のくせに頭が良いから腹が立つなあ。だからこそ今後の展開が面白くなるんだけど。
裏切った事は許せても、女子の乳首を見た事は許せませんよね(笑)。シンゴをボコった後、理事長と初対面して退学の最終手続き。このままでは退学にされてしまう。しかしここから男子達の反撃が始まるのです。濡れTコンテストの為にも頑張れ! TVでは今回みたいに規制されるけどね!(涙)