少女たちは荒野を目指す
最終回。
遂に発売された「朝森さん家の24時」。初回版は1日で完売、大量の追加発注が掛かるという新ブランドの処女作としては最高のスタートを切りました。最近の美少女ゲーム界はヒット作に恵まれず(私も最近は全然買ってません)、当たればデカい市場なのは今も昔も変わらない。当たるまでが難しいんですけどね。
タイフーンとの売上勝負にも勝ちました。あちらの作品はロングセラー的な売上になると思われるので、短期間での勝負だと六波羅の方が有利だったのです。気付かなかったタイフーンは負けるべくして負けましたね。悪い意味で調子に乗るとこうなるのです。皆さんも教訓にしましょう。
目標を達成した砂雪は今度は売上とか締め切りとか気にせず、好きなゲームを作ろうと提案する。しかしブンタ達は全員一致で拒否。厳しい荒野にいるからこそ良いゲームが作れるし、仕事にやり甲斐がある。ワーカーホリックな考え方だけど、大半の人間は締め切りが無いとダラけと仕事をしてしまうので、ここはブンタ達が正解。今回の件でみんな自分達の弱さを知ったみたいで頼もしい。
六波羅とタイフーンの勝負の影で漁夫の利を得たというか、二社を圧倒的に引き離したぶるぅたす。口先だけの人じゃなかったけど、仕事を受けすぎて締め切りを守れず姿を眩ませるというオチは、業界に詳しくない私でも聞いた覚えがあるぞ(笑)。こういう人ってたくさんいるんだろうなあ。そして業界を永久追放されそうな事をしたのに、何気なく復帰している。そういう意味でもこの世界は荒野です。
総評。二部構成になっている原作ゲームの第一部のみアニメ化したのは、アニメで興味を持った人をゲームに引き込む為でしょう。続きが気になる人は絶対に買うだろうし、そもそもスタッフにそれを隠すつもりがありませんからね。最終回の翌日にゲームを発売するとはあざとすぎる(笑)。
しかしその効果があったかというと……うーむ、正直かなり微妙かと。ネットで見る限りアニメの評判はイマイチですからねえ。山あり谷ありの展開ではあったんだけど、どのトラブルも割とすんなり解決したので盛り上がりに欠けたのは事実。前回のチーム決裂寸前という最大の危機も、あっさり解決しましたしね。
ただこの構成は二部構成の第一部という点では、仕方ないのでしょう。第一部はいわばプロローグ、本番は第二部。プロローグで盛り上げ過ぎると尻窄みになる可能性が高いですからねえ。あちらを立てればこちらが立たず、ゲーム作りもアニメ制作も難しい。
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3月24日のアニメ プロローグはこれにて終了。本編はゲームでお楽しみください(byスタッフ一同)
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