ガーネット(以下ガー)「今回は4人でDAZN観戦したわ。本当は現地に行きたかったんだけど、仕事が忙しくて…」
仁虎(以下ニコ)「岐阜にもここ最近、行ってないね。食べ物は美味しいし、岐阜城には行った事がないから行きたいんだけど」
ギアボルト(以下ギア)「J2トップクラスの岐阜のスタ飯、また食べたいです。飛騨牛の串焼き、コロッケ、一流ホテルのカレー、うう」
王牙(以下オウ)「おい、目が虚ろになっているぞ。大丈夫か、松竹(しょうちく)?」
ギア「大丈夫です。あと、ここでは名字で呼ばないでください」
オウ「ああ、そうだったな。何故、本名を呼ばれたくないのかは分からんが、ここではお前の方が先輩だ。その意志を尊重しよう」
ガー「ギアちゃんの名字、初公開ね。9月は未勝利だったけど、10月に入ってからは3連勝と勢いに乗っているヴェルディ。前節の群馬戦もだけど楽に勝った試合は1つも無いけど、それでも勝っているのはチームが本当に強くなった証拠ね。頼もしいわ」
ニコ「勝ち点3を積み重ねたおかげで、順位も7位にまで上がったんだ。勝ち点60は6位の徳島と同じ、5位の松本とも1点差で抜くチャンスは充分あるね」
オウ「ここから先は1勝の重みが違ってくるな。そして1敗が致命傷に成りかねない。緊張感のあるシーズンになってきたな」
ギア「同日に松本が大分に敗れたので、追い抜くチャンスを得たヴェルディ。こういう大事な試合で勝てないのがヴェルディの悪い伝統でしたが…」
ガー「今回は勝ったわ! 岐阜には去年の最終節にケチョンケチョンにされたけど、あの時の雪辱を晴らしたわね。あ、これが試合の公式記録よ」
オウ「今年のリーグ前半戦ではこちらが勝ったが、薄氷の勝利だった。リーグ屈指のパス数を誇る岐阜は、下位とはいえ侮れない相手だ。ここ最近は勝っていないが、名古屋や徳島など上位陣が相手だったからな。傍から見れば面白いサッカーをしているぞ、岐阜は」
ギア「前半はほぼ互角の展開でした。カルロスが2度の得点チャンスで外しましたが、岐阜もチャンスを決めきれません」
ニコ「でも田村直也選手が前半25分頃に突然倒れて、林昇吾選手と交代するアクシデントがあったんだ。心臓の調子が悪いらしくて、ウォーミングアップの時から動悸が激しかったそうだよ。ちょっと心配だね……」
ガー「それ以外は安心して見ていられたわ。岐阜のパス重視のサッカーはヴェルディと似ているから、対処もし易いみたいね。ボール支配率は岐阜が上だけど、これはワザと岐阜に持たせていたわね。雨だったし、前半から飛ばす必要は無いって判断したんでしょう」
オウ「そしてドウグラスのシュートから始まった後半は、両チームとも激しい攻勢に出た。後半9分にドウグラスのシュートで先制すると、その3分後にヴェルディ守備陣の隙を見て飛び出した岐阜の古橋に決められてしまった。ええい、情けない。たまには無失点で終われないのか!」
ギア「それが出来ればヴェルディはもっと上位にいます。これで試合のペースは岐阜に傾きましたが、ここからヴェルディは粘りました。岐阜の攻撃を凌ぎながらチャンスを伺い、試合終了が見え始めた後半35分、畠中のスルーパスをドウグラスが合わせて、豪快なシュートを決めて今日2点目を上げました」
オウ「畠中は守備のミスを取り消したな。渡辺と林も頑張っているし、今のヴェルディは若手が躍進しているな。見てて楽しいぞ」
ガー「ヴェルディは選手が次々と足をつるほど消耗したけど、終盤の岐阜のパワープレイを凌いで試合終了! 苦手なアウェイで連勝したのはチームの成績はもちろん、選手の精神的にも大きいわ!」
ニコ「この試合では、長い間欠場していた井上潮音選手がピッチに立ったんだ。久しぶりの出場だったけど、そうとは思えない程に素晴らしい動きをしてたよ。今シーズンは渡辺皓汰選手の躍進が目立っているけど、井上選手もここから活躍するかもしれないね。ロティーナ監督から絶賛される程の才能を持った選手だし、前半戦の活躍は今でも覚えているよ。期待しているから頑張ってね」
オウ「同日、松本が敗れたのでヴェルディが松本を抜いて5位に上がったぞ! そして3位の長崎と4位の名古屋が直接対決で引き分けたので、この両チームとの勝ち点差も縮まった。ヴェルディに良い風が吹いてきたな!」
ギア「来週には止むかもしれない気まぐれな風ですけどね。ともあれこれで次週、味スタで行われる福岡戦はJ1昇格を賭けた大一番になりました。私達は都合で行けませんが、心の中で応援しているので選手もサポーターの皆さんも頑張ってください」
ニコ「試合後、かつてヴェルディで10年間プレイした岐阜のGK高木義成選手が、ヴェルディのゴール裏に来てくれたんだ。今シーズンで引退する高木選手に、ヴェルディサポは花束と応援メッセージが書かれた弾幕を送ったよ」
ガー「かつての選手に対する敬意と感謝を忘れていないのが、Jリーグのサポーターの良い所よね。高木義成さんは私達がヴェルディを応援し始めた時にはチームから離れていたけど、ずっとヴェルディを支えてくれた事は知っているし、感謝してます。長い間お疲れ様でした」
ギア「これでヴェルディの勝ち点は63。ここ最近では最大の点数ですが、これで安心できないのが今年のJ2の怖い所。次の福岡線で負けたら一気に崩れ落ちそうで心配になります」
オウ「だが俺達に出来るのは選手と監督達を信じて応援する事だけだ。それに去年と比べたら天国であろう。お前も皆を信じて応援するのだな、松竹」
ギア「だから名字で呼ばないでください。……まあ良いです、馬鹿に何を言っても無駄みたいですから。それではお約束の、せーの、」
4人「「「「頑張れ、東京ヴェルディ!!!!」」」」
ガー「ふーん、私が名字で呼んだら本気で怒ったのに、王牙君には怒らないんだ。これは良い傾向なのかしら?」
ニコ「どうなのかな? 2人が幸せになってくれるのなら僕は嬉しいけど」