ソードアート・オンラインII
シノンはキリトを過去を乗り越えた強い男だと思っていたけど、キリトだって乗り越えた訳じゃない。むしろシノン以上に苦しんでいる。たとえ相手が悪人でも、人を殺した罪の記憶は永遠に消えないし忘れてはいけない。法律がキリトを許している以上、それが加害者であるキリトに出来る唯一の贖罪だから。そう考えられるだけでも十分強いんですけどね。罪を忘れない事って、意外と大変ですから。
今回は名探偵キリトの推理劇場でした。デス・ガンが2人組というのは思い付きませんでした。こういうゲームのプレイヤーはシングルで参加するものだという思い込みが邪魔していましたね。そういう思い込みを利用して、思考の死角を突く。この作品は推理小説マニアから見ても、なかなか良く出来ていると思います。
ゲームの中のデス・ガンが相手を撃つと同時に、現実世界の犯人が薬品を注射して人を殺す。何とも手の込んだトリックです。普通に殺した方が早いと思いますが、この2人の目的は人を殺す事ではなく、SAOのデス・ゲーム性の再現なのかもしれません。ゲームなのに生と死が隣り合わせだったSAOは過酷だったけど、人を殺す事を楽しんでいたデス・ガンにとっては楽園だった。昔の楽しき日々よ、もう一度という事なのでしょう。殺される方は迷惑極まりないけど。
クリスハイトというキャラクターに扮していた菊岡から事情を聞き出したアスナも本格的に動き出す。彼女達のキリトに対する評価が、まったくもってその通りなので吹いてしまった。誰も巻き込みたくないから1人で戦おうとしているのに、結局みんなを巻き込んでしまう。主人公属性の弊害ですが、みんなそれを承知して巻き込まれているのだから問題ありません。キリトはいい仲間に恵まれましたね。美少女ばかりなのは羨ましすぎるけど(笑)。
キリトが囮になってデス・ガンを誘い出し、そこをシノンが狙い撃つという作戦が決まりましたが、キリト達は最大のピンチを迎えた事に気付いてなかった。いやー、ヤバい場面を中継されてしまいましたねえ。アスナが見てたら病室行きを考え直すかも、いや「どうせ入院しているんだからボコボコにしてもいいよね?」なんて怒って、浮気したキリトを制裁しそう。いや、キリトは浮気なんてしてないけど。彼女持ちの主人公は大変ですねえ、とニヤニヤ。決戦前なのにこれでいいのか。いいんです、面白いから。
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