新ウルトラマン列伝
ウルトラマンX第8話「狙われたX」を放映。
宇宙恐竜ゼットン出現! 初代ウルトラマンを倒した伝説の最強怪獣にはエックスも敵いませんでしたが、勝利を目前にしてゼットンは撤退する。ツメが甘いのは侵略者の常というかお約束なのですが、この撤退はあまりにも不自然。何かあるとは思いましたが、案の定でしたね。敵の目的がエックス抹殺ではなかったとはいえ、ここでエックスを倒しておくべきだったかと。策士策に溺れましたね。
ゼットン対策に苦悩する大地の元に、当麻博士という人物がゼットンのスパークドールズを持って来ました。博士の名前に聞き覚えがあるなあと思ったら、ウルトラマンマックスの主人公と同じ名前で、演者も同じ青山草太さん。カイトを演じるのは10年ぶりとの事。もうそんなに経ってるんだなあ。土曜の朝にネクサスやマックスが放映されていたなんて、今思えば贅沢な話だ。
大地の父・大空博士の旧知である当麻博士の協力を得て、サイバーゼットンのカードを完成させました。しかしパワーバランスを考えずに作られたゼットンアーマーはエックスの体の自由を奪う失敗作だった。博士は胡散臭いキャラだと思っていたけど、それでも青山さん本人が演じているので敵だとは思いませんでした。かつての主役に敵キャラを演じさせるとは、なかなか大胆な事をやってくれます。
当麻博士は高速宇宙人スラン星人クワイラの正体を表し、本物のカイトがウルトラマンマックスに変身! これで逆転するかと思いきや、アーマーに操られたエックスがマックスを襲う。クワイラも巨大化して3対1でマックスを追い詰めたけど、利用していた大地の頑張りでエックスは元に戻り、クワイラはマックスが、ゼットンはエックスが撃破! 今回はかなり厳しい戦いだったけど、それでも勝つのがヒーロー。敵に利用される未熟さと、敵の罠を跳ね返す強さを併せ持つ大地もいい活躍をしました。
マックスは自分のカードをプレゼントして去りました。ずっと残ってくれた方が戦力になるんだけど(笑)、まあ仕方ないか。オールドファンとしては、TVでマックスの新たな勇姿が見れただけで満足。
それが声優!
今回は鈴の進路について。役者としては10年目のベテランで声優としても活躍しているけど、彼女はまだ15歳の女子中学生。進路はもちろん、友達との付き合いについても悩むのです。声優として忙しいのは大歓迎なんだけど、個人の時間がどんどん無くなりますからね。しかし仕事をしないと自由時間を楽しむ為のお金は手に入らない。社会人になると分かるけど、このバランスを取るのが難しいのです。
鈴にはサヨちゃんという親友がいます。4歳の頃からの付き合いで、引っ込み思案だった鈴にとっては自分を変える切っ掛けを与えてくれた、掛け替えのない親友です。サヨちゃんの方も鈴を心から応援しており、これからもずっと一緒だと思っていました。しかし鈴が高校でも芸能活動を続けるのなら、芸能科がある学校の方が良いと指導される。これは普通の人であるサヨちゃんとの別れを意味します。うーむ、仕事と友情か。社会人ならともかく、学生にとっては難しい問題だ。漠然とした将来の事よりも重大ですね。「友達が行くから」という理由で高校を選ぶ子もいるし。
進路に悩む鈴に更なる追い打ち。学校よりも仕事の時間が多かった鈴は、いわゆる普通の学生生活をしていません。修学旅行も体育祭も文化祭も経験していなかった。ううむ、いくら仕事が忙しいからとはいえ、それはどうなのかと。案の定、普通の女子中学生の演技を期待された役でそういう演技が出来ず、かなり悩んでしまいます。普段悩まない鈴は、一度悩むととことんまで落ちるタイプですね。そういう精神的な脆さは、まだまだ子供かな。
だけど鈴が中学生とは思えないくらい、しっかりした子なのも事実。二度目の出演になる神谷浩史さんが言ったとおり、ほとんどの人間は15歳の頃、鈴みたいに真剣に悩んだりしません。むしろ真面目に考えるのがカッコ悪いと思って、考える事そのものを拒絶する。つまりバカなんです。ええ、私の事ですよ(苦笑)。あの頃、もう少し真剣に考えるべきだったなあ……。
今も演技に悩み続けている神谷さんに比べたら、自分なんてまだまだ。もっと頑張りたいと思った鈴は、サヨちゃんとのお別れを決意します。別れると言っても2人が親友である事に変わりはありません。以前のイヤホンズのライブのように、サヨちゃんは鈴のライブやトークショーには必ず行くでしょうね。2人の永遠の友情に乾杯。はいそこ、百合っぽいなあなんて思わないように。
ちなみに2人がジャンボパフェを食べた喫茶どんぐりですが、「ハヤテのごとく!」でハヤテやヒナギクがバイトしている店です。ヒナギクらしき背中がチラッと見えたのはファンサービスですかね? 畑先生、新連載はなかなか面白かったですよ。これからも頑張ってください。