ピンポン
最終回。春に始まったアニメの中では、最初に終わります。しかし今期最初の『最終回』が最高レベルのものとは、これから終わる他のアニメはハードルが高くなって大変だろうなあ。頑張ってください。
ペコとスマイルの決勝戦はもっと見たかったけど、原作を忠実に再現した上にエピローグまで入れると時間的に無理か。残念ではあるけど結果はちゃんと分かったし、ハイスピード感に溢れる二人の攻防は見てて楽しかったので良しとします。
人間の血は鉄の味がする。それはロボットのように無感情だと思われ、虐められてきたスマイルにとって人間じゃないと言われるような事だった。しかしペコの笑顔と、彼に卓球を教わった事でスマイルは変わり、ヒーローに憧れる人間として成長できた。ペコに拘るスマイルの気持ちがよく分かりました。子役の演技が以前より上手くなっているのも、何となく嬉しかったです。
激しかった決勝戦の後は数年後のエピローグ。チャイナ、日本に帰化したんですね。レベルの高い中国から逃げたのではなく、日本が気に入ったからでしょう。ペコとチャイナが日本代表として戦っているなんて、ちょっとワクワクします。
卓球を続けているこの2人に対して、スマイルは卓球を辞めて小学校の先生に。ドラゴンは選手になったものの不調で、高校時代より弱くなっている。かつて卓球に全てを懸けていた者とそれを否定した者が、正反対の感想を持つようになったのは人生の皮肉ですな。でも2人ともまだまだこれからですよ。みんなの人生はまだ始まったばかりなのだから。
総評。原作を読んでいない上、松本大洋先生の独特の絵柄をアニメでどこまで再現できるのか不安でしたが、湯浅監督を始めとするスタッフは見事にこの難題をクリアしました。優秀なスタッフに恵まれた事で、原作の面白さを昇華して素晴らしいアニメ作品になりました。
原作が連載された当時は存在してなかった携帯ゲームやネットでのやり取りなどを盛り込み現代に合わせるなど、原作との時代のギャップを上手く補完していましたね。文句は全くありません。アニメオリジナルのシーンも多いそうだし、比べて見る意味でも原作も読んでみます。
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6月19日のアニメ感想
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