弱虫ペダル GRANDE ROAD
箱学への追撃開始というタイミングで、金城の左膝は限界に達してしまった。それでも普通のスポ根マンガなら、膝の痛みを我慢して走り、せめて箱学に追いつくまで奇跡的な走りをさせたでしょう。でも渡辺先生はそうしなかった。非情ではあるけれど、漫画としては最高の盛り上げ方なんですよね。作者はキャラを愛し過ぎてはいけないのです。
標高2,000mの富士山中腹にあるゴールまで上りのみという過酷なコースを前に、金城は事実上のリタイア。だけど彼の諦めない心は、後輩たちがしっかり受け継いでくれた。坂道が空気を読まずに金城に話しかけた時はヒヤヒヤしましたが、今泉も鳴子も同じような感じだったので問題ありません（笑）。鈍感だけど頼もしい1年生達に感謝。
たとえエースが離脱しても、チーム総北は揺るがないし諦めない。金城が思った通り山登りの最中、レースが最も盛り上がっている時にリタイアするよりは、山の手前でリタイアして後輩達に想いを託せたのは良かったのでしょう。その証拠に赤い豆粒がかつてない程に燃えている。スプリンターでも山をガンガン登る鳴子、原作では現在走りのスタイルを変えていますが、その片鱗を見せています。そう、ここで目立たずしていつ目立つというのか。鳴子劇場、ここに開幕!
そんな熱く盛り上がっている本編の余韻を、今日もぶち壊してくれたCパートについては、もう褒めるしかないな（笑）。箱学のキャラの中では最多出演している福富、今回も意外な一面を見せてくれました。普段真面目だからギャグオチに使いやすいんだろうなあ。撮られた写真がネットに流出しない事を祈ります。新開や荒北が見たら、文字通り引っ繰り返るだろうから。
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