24号の感想

　今年も招待制の夏のビッグイベント「ジャンプビクトリーカーニバル」が開催されます。東京と大阪で合計33,000名を招待しますか。しかしペアで招待という事は、ぼっちは来るなという事ですね、分かりました、私は行きません。ぐすん。

　巻末コメントによると、ジャンプの編集長はフリーザぐらいの権力を持っているそうです。では集英社の社長は魔人ブウ、いや破壊神ビルスかな?（笑）

　「ワールドトリガー」は休載です。

背すじをピンと! -鹿高競技ダンス部へようこそ-　★★★★★
　新連載第一弾。ここ数年で私が最も期待した新人漫画家、横田卓馬先生がジャンプ初連載。2011年に掲載された読切を連載にして、少年漫画で最も過酷な戦場に来てくれました。
　まあ新人漫画家と言っても、横田先生は月刊ヤングマガジンで「戦闘破壊学園ダンゲロス」(原作は架神恭介先生)を3年間連載していたんですけどね。いやあ、「ダンゲロス」の連載を知った時はジャンプ編集部を本気で叱りたくなりましたよ。これ程の逸材を他誌に持っていかれるとは、何やってんだ!と。
　しかし横田先生はジャンプから離れた訳ではなく、2012年には3話連続読切の「こがねいろ」を、2013年にはジャンプLIVEに4話読切の作品を掲載しています。そして今年、「ダンゲロス」の連載が終わり、遂に週刊少年ジャンプに帰って来てくれたのです!　待っていましたよ、この時を!
　そんな大きすぎる期待を抱きつつも、僅かながらの不安もありました。競技ダンスという少年漫画に向いているとは思えないジャンルで、目の超えたジャンプ読者の支持を得られるのか。激しい動きをする競技ダンスを描くのは難しい筈。横田先生はダンスの美しさと激しさを伝えられるのかと。
　しかし、そんな私の不安は全くの杞憂でした。よくぞここまで…と言いたくなる程の激しくも美しいダンスシーンに、学生とは思えない色気を漂わせる女性キャラ。ダンスを知らない初心者も、この絵には惹き寄せられるでしょう。
　ストーリーは部活ものの王道で、初心者の少年がダンスを通じて成長していくという展開になりそう。これもいい判断です。競技ダンスに限らずマイナーなスポーツを漫画にする時は、奇を狙わず、むしろ分かりやすいくらい分かりやすい話の方が良い。
　かなりの贔屓目はありますが、個人的には百点満点の第1話でした。しかしバトル漫画が支持されやすい週刊少年ジャンプで、この作品が人気作になるかどうか分かりません。長期連載されて、日本に競技ダンスブームを起こすような人気作になる事を願っています。

ONE PIECE　★★★
　ジンベエが主役の表紙連載、終了。この後、ルフィ達と合流するのかな?　いや、その前にビッグ・マムと話を付けないと駄目だった。ドレスローザ編の次の話でやるのかな?
　ドフラミンゴを圧倒するルフィですが、悪魔の実には更に上の能力がある事が判明しました。自分だけでなく周りの物も変えられるのか。ルフィが覚醒したら、周囲を全てゴムに変えられるという事?　自然系の能力者が覚醒したら天変地異を起こせそうだな。白ひげもそんな感じだったし、シャンクス以外の四皇はみんな覚醒しているんだろうなあ。怖い怖い。
　国民に諦めず生きる事を命じるリク王。彼の、そして国民の期待に応える為にもルフィは負けられません。強力な大技が決まりましたが、しぶといドフラミンゴがこれで終わるとは思えない。防御してるっぽいし、戦いは糸が迫るギリギリまで続くでしょう。ゾロ達の対策が間に合うか?　そして戦いを見つめるパージェスの狙いは?

暗殺教室　★★★★
　センターカラー。実写映画とアニメの続編製作が決まったとの事。まあ当然の流れですね。ここからが本番なのだし。
　遂に運命の日が始まりました。閉じ込められている死神がどうやって月を壊したのか謎でしたが、壊したのは死神ではなかったんですね。予想を超えた結果とはいえ実験で月を半壊させた柳沢も、彼を支援していた者達も真実は話せない。それを利用してハッタリを仕掛けたのか。さすがは死神、話術もなかなかです。
　しかし死神も、このままでは地球を崩壊させてしまう。事実を知った死神は遂に殺せんせーへの変貌を遂げ、婚約者の心変わりを知った柳沢は嫉妬に燃えて彼を阻止しようとする。2人の男の争いに巻き込まれた雪村先生、悲劇の結末は分かっていますが、考えられる限りで最悪の結末になりそう。とにかく見守ります。

NARUTO外伝　★★★
　サスケを襲った少年は、彼と同じ写輪眼を持っていました。うちは一族の生き残りと言うより、大蛇丸の実験体らしいですね。この少年よりも彼と一緒にいる男の方が厄介かも。暁の服を着ていますが、まだ生き残りがいたのでしょうか?　そういえばあの男は死んでいなかったっけ。まさか……?
　自分の親は本当の親なのか。ミツキが言うとおり、これは誰もが一度は考えるであろう心の問題ですね。しかしサラダの場合、写真と眼鏡、そして彼女自身の容姿という証拠があるので、単なる悲劇のヒロイン症候群と切り捨てる事は出来ない。中忍試験を放り出しても真実を知ろうという気持ちは分かります。
　でもチョウチョウちゃん、君は里に残った方がいいと思うぞ。100、いや1000%の確率で君はチョウジの娘だ（笑）。

食戟のソーマ　★★★
　スタジエールで成長した創真は、もう1年生のレベルを超えていました。2年生はもちろん、3年生や高等部の生徒でも今の創真に勝てる者はほとんどいないのでは?　いつ誰の挑戦でも受けるという創真の宣言は、もつと強い奴と戦って成長したいという彼の欲と自信の大きさを感じさせます。いいですねえ。バトル漫画の主人公は、これくらい貪欲でないと。
　1年生の選抜が終わり、いよいよ遠月の頂点に立つ者達も動き出す。今まで3人しか顔を見せていなかった十傑が遂にその姿を表しますか。随分と長かったなあ。えりなでさえその末席という遠月十傑、そのレベルの高さを改めて実感させるような料理を見せてください。

ブラッククローバー　★★★
　2号連続センターカラー、第2弾。
　騎士団最強の『金色の夜明け』、仮面の団長ヴァンジャンスは怪し過ぎる程怪しい上にユノを高く評価している。ユノの力を利用するつもり満々ですね。団員達も魔法帝よりヴァンジャンスに忠誠を誓っているみたいだし、不穏な空気しか感じません。
　ユノの仲間はエリートらしく傲慢だけど、根は単純っぽいクラウスと、ノエルの従姉妹で天然毒舌家のミモザ。どちらも悪人ではなく、特にクラウスは実力を認めたら一気にデレるタイプと見た（笑）。アスタとはケンカ友達になりそう。
　多くの魔法使いを抱えるクローバー王国ですが、魔法はクローバー王国の専売特許じゃない。いよいよ姿を見せた敵国の魔法使い、間違いなく強いでしょうね。ラックでも敵わず、ユノ達も彼らだけでは勝てないかも。共通の敵を前にして、アスタとユノの共同戦線になるかな?

ハイキュー!!　★★★★
　曲者、天童のプレイが冴え渡る。ゲス・モンスターと呼ばれていますが、ここで言うゲスとは「下衆野郎」という意味ではなく、GUESSという正式な英単語だそうです。推測って、英語ではそう言うのか。天童の試合を実況した時にはアナウンサーが困りそうですね（笑）。
　半端なフェイクはあっさり見抜き、自身は優れたトリックプレイヤーである天童。展開によっては牛島よりも厄介な相手です。こういう相手には考えすぎず、真正面からぶつかった方がいい。影山は意地でやったんだろうけど、見とれる程に美しいトスにはさすがの天童も対応できない。一進一退ですね。この試合、まだまだ盛り上がりそうでワクワクします。

僕のヒーローアカデミア　★★★
　オールマイトも無個性だったのか。だから出久の事を理解してくれたし、彼を信頼している。大先輩の期待に応える為にも、出久はもっと有効的に力を使える方法を考えなければいけませんね。
　トーナメントは順調に進み、いよいよ準決勝。飯田の超スピードでも、轟には勝てなかったか。氷結能力に物を言わせて相手をねじ伏せる戦い方をしていた轟でしたが、ここへ来て頭脳的な戦い方もしている。これを成長の証と見るべきか、迷いから吹っ切れていないと見るべきか。轟の表情からして、もう迷ってはいないと思うんだけど……。
　平和の祭典の裏側で、新たな悪の気配が。飯田の兄を倒した包帯男、オールマイトを尊敬するあまり彼に倒されたいと願っているのかな?　これで因縁が出来たし、大会で動けない轟や爆豪に代わり、出久が戦う事になりそう。新たな戦い方のヒントを掴めるか?

トリコ　★★★★
　産声の樹に飾られていたペアも次々と落ちてきました。キンタマントヒヒなら気に入った異性とキスすれば、簡単にペアを取れるのか。共食いさせられるより、こちらの方が遥かに安全ですね。ゾンゲ様、これからも猿王とお幸せに(ペア目当てか。笑)。
　ふっ飛ばされていたブルーニトロ、ターバンの下がアフロヘアーだったのには笑いましたが、ニトロのペアと話している内容はかなり深刻。小松がブルーニトロの標的になり、アカシアとブルーニトロが手を組んでいる事はほぼ確定。なかなか厳しい状況です。
　次のアカシアのフルコースは魚料理アナザ。美食屋ではアナザを手に入れる事は不可能らしく、ブランチとスタージュンもトリコに協力するみたい。美食會との共闘には燃えますが、更なる真実が読者を震撼させる。地球そのものが調理されていたとは、スケールが大き過ぎてピンときませんね。しかし料理ならば食べる者がいる筈。星を食べる程の怪物とは何者なのか。そいつがこの漫画のラスボスかな?

ニセコイ　★★★
　ここ最近、全然目立っていないどころか出番さえほとんど無かった万里花。その不満を発散するかのように大攻勢を仕掛けてきました。娘の言いなりになっている警視総監に日本の治安を任せていいのか不安になりますが、取り締まられるヤクザの方も似たり寄ったりなのでいいのか。この世界の日本は平和ですねえ（笑）。
　美しい南の島で美少女と2人っきり。普通の男性ならドギマギしてラッキースケベなイベントを連発するのでしょうけど、一条はそんなに甘くない。この美味しすぎる状況で宿題を優先するとは、この優等生め。無理やり自分を連れて来たマリーに対しても怒らず、彼女の気持ちを考えてくれる。なるほど、こいつはモテるわ。
　今回はマリーの可愛らしさがこれでもか!と詰まっており、千葉県のYさんが歓喜しているでしょう。しかしマリーに残された時間は少ないとの事。今まで貼られていた伏線が回収されますか。もしかしたらこの旅行イベントが、マリーの最後の花道になるかも。マリーの事情は病気か、引っ越しか、それとも……?

火ノ丸相撲　★★★
　沙田、全国大会では負けていたのか。しかも内容も完敗との事。ヘラヘラしているようで力士としてのプライドは高い彼の事だから、この2連敗はショックだったろうなあ。親方の言うとおり今の沙田は、以前とは違う筈。才能に恵まれた人間が努力を積み重ねたらどれだけ強くなるかは、ドラゴンボールの最新作で証明されていますからね。あの映画は悟空たちよりフリーザを応援したくなります（笑）。
　一ヶ月の猛特訓によって、相撲部全員がレベルアップした。しかし負ければそこで終わりのトーナメント、部長を励ます火ノ丸だって敗北への恐怖はあるでしょう。しかしやるべき事は全てやった。ならば後は己の力に全てを託すのみ。初心に戻るかのような部長とのやり取りは、新たな戦いへのプロローグとして気合が入りました。インターハイ千葉予選、嵐を巻き起こしてこい!

こちら葛飾区亀有公園前派出所　★★★
　センターカラー。
　先週の日曜日には神田祭が行われましたが、東京はとにかく祭りが多い。あまりにも多すぎて私は大規模な祭りにはほとんど行った事がありません。だって人が凄いんだもん。混雑は仕方ないけど、祭りの神輿や出し物がほとんど見えず、何の為に行ったのかとガッカリした事もあります。祭りを楽しむのなら見やすい場所をキープしておくか、両さん達のように祭りに参加すべきかと。
　江戸っ子らしくお祭り好きな両さんが春と一緒に大暴れする話になるかと思いきや、なかなか人情味溢れる話になっていました。最近は外国人の観光客が増えているから、漫画の中だけでなく現実でもこういう対応をしたいですね。ちゃっかりと大阪を売り込んだ春は除いて。大阪人は商売に関しては抜け目がなさ過ぎる。警察官としてそれでいいのかと（苦笑）。

カガミガミ　★★★
　メイド姿のマコや、役立たずかと思われた慚鬼丸が強くなっている事を見せて読者を和ませた後で、ホローラビットとの決戦をスタートさせる。さすがは長期連載経験者、隙の無い構成です。
　ホローラビットは単独犯ではなく、仲間らしき男が現れました。本人も背中だけですが姿を見せ、ボスキャラらしい異常っぽさを出しています。ラビットとは恭介が、金巻とは開斗が戦うのかな?　掲載位置が少し低いので、派手な決戦を見せて挽回してほしいですね。

銀魂　★★★★
　佐々木の真の目的。それは家族を殺した信女や、彼女に命令した天導衆を殺す事ではなく、幕府が支配する時代を変えて自分を斬らせて侍の時代を終わらせる事だった。妻と子を殺したこの時代を、そんな時代から大切な人を守れなかった自分を佐々木は憎み、時代を変えるついでに自分を悪の象徴として、信女に殺させる。何とも壮大な、しかし哀しい復讐劇ですねえ。
　しかし佐々木の企みは奈落にバレていた。佐々木もそれを察知しており、事態は更に混迷を深める。敵と味方が入り混じる中、涙を流しながら戦う信女。うん、佐々木を助ければいいのかどうかはまだ分からないけど、女の子を泣かすのは駄目だと思う。沖田と信女を止めた神楽はナイス。沖田はこのままアイアンクローを決められて地面に叩きつけられそうだけど（笑）、倒すべき敵が見えた今、不毛な戦いを続ける必要は無い。悲劇はもう十分味わいました。さあ、ここから反撃開始だ!

Ultra Battle Satellite　★★
　今になって気付いたんだけど、主人公の祭矢陣って名前、サイヤ人から取ったんですね。偉大なるドラゴンボール。
　陣の忍者修行がスタート。まずは基本とも言える空歩(スカイウォーク)。障害物が多い町中を、しかも高所を駆け回るのは危険ですが、格闘家には必要不可欠なスピードやバランス感覚、そして臨機応変に対応できる知恵を身に付けるには最適の訓練ですね。でも許可を得ずにやったらお巡りさんから怒られるので、皆さんは真似しないように(したくでも出来ませんって)。
　勝つ為ならどんな卑怯な手も使うけど、トレーニングには真摯に取り組む。ズルしてクリアしても本当に強くなった事にはなりませんからね。陣は馬鹿だけど、その辺はちゃんと分かっているようで安心しました。空歩は一ヶ月でクリアし、次は実戦練習。ももっちが選ぶ敵は強いだろうけど、ここはサクッと倒して陣の成長ぶりを見せてほしい。

斉木楠雄のΨ難　★★★
　斉木の両親は一日違いで生まれているので、誕生日プレゼントを買うタイミングはまったく同時。しかし2人とも妙にセンスがズレているので、プレゼントは微妙な感じの物ばかり。自分の等身大マネキンなんて貰ってもどうすればいいのか分からないよ。クローゼットの奥に閉まっていたという事は、斉木父も持て余していたんだろうし。プレゼントは送られた当人が喜べばそれでいいけど、これはさすがに無理だった。
　去年の教訓を活かして、今年は2人ともいいプレゼントを買おうとしたけど、父は金欠で、母は置く場所が無いという事で一旦諦めた。しかし2人揃って何とかしてしまいました。お互いの事を想い合った結果、すれ違ってしまうのは昔話でよく目にするパターンですね。斉木がフォローしなくてもハッピーエンドに持っていったのは愛の力か。でもあのマネキンが入ったクローゼットは夜中に見たくないので、捨てちゃってもいいかと。いやかなりマジで。

BLEACH　★★★
　グリムジョー再登場。「何年ぶりだ?」と言ってますけど、現実ではともかく作中では年単位で時間流れてたっけ?　まあとにかくお久しぶりです。ネリエルも元気そうで何より。大人にも子供にもなれるとは、浦原さんもいいアイテムを作りましたねえ。これを作中の女性全員に嵌めれば…(おいこら)。
　リルカと雪緒まで来てくれるとはねえ。リルカは一部で死亡説が流れていたけど、生きててくれて良かった。死神に人間、虚に完現術者（フルブリンガー）まで力を合わせるという総力戦になって、かなり盛り上がってきました。かつての敵が力を貸してくれる展開は、使い古されていても燃えますよねえ。
　これで一護たちは霊王宮へ行けるようになりましたが、時既に遅くユーハバッハは霊王の力を取り込んでしまった。もっと時間が掛かるかと思っていたけど、予想よりかなり早いですね。浮かない表情をしている石田、彼の真意も気になります。いずれにせよ決戦は壮絶なものになりそう。最後に勝つのは果たして?

学糾法廷　★
　最終回。
　明かされた傷害事件の真相。それはあまりにも恐ろしく、哀しく、そして…………馬鹿馬鹿しいものでした。いや、現実でもこんな風に偶然が積み重なって大事件になる事はありますよ。でも、だからこそ漫画でやっちゃ駄目なんですよ。犬神の真剣な台詞で読者を感動させたかったんだろうけど、私は笑えばいいのか飽きれればいいのか迷いました。最後の最後まで作者と読者の気持ちが通じなかったなあ……。
　ラストで明かされた衝撃の真実。でも、てんとの謎は明かされず、ジャンプ+と単行本の描き下ろしに持ち越されました。あちゃー、やってしまいましたか。いや、ジャンプ+に掲載されるのだから、まだマシか。この漫画の単行本を買う人なんて、ほとんどいないと思います。
　総評。「逆転裁判」や「ダンガンロンパ」のパクリだの言われていたこの漫画、「『バクマン。』の作中で考えられていた漫画をそのまま連載化した漫画」と書かれていたサイトを見ましたが、確かにそうなんですよねえ。漫画の中の漫画という事で発想はいいんだけど、連載になったらどうなんだろう?という作品が多かったのですが、この漫画がその答え。小学生が裁判をするというアイデアだけで、設定を練り込まず描いてしまったのではないでしょうか?
　小畑先生の絵は良かったけど、絵だけで生き残れる程この世界は甘くない。弁護士が主役の裁判モノなんて子供でも見飽きているし、事件の謎を読者に解かせまいと異常に複雑化した結果、話のテンポを悪くしていた。第1話で事件を解決させなかったのは致命的でしたね。主人公の犬神を始めとするキャラ達も悪い意味で漫画っぽく、現実味がまったく感じられず親近感を抱けなかった。漫画としてもミステリーとしても失敗作だったと思います。
　小畑先生と榎先生、お疲れ様でした。せめて完結編はきっちり描いて、この悔しい経験を次の作品に活かしてください。

改造人間ロギイ　★★
　最終回。こっちは来週号で終わると思っていたんですけどね。
　新しい敵らしいキャラも登場したけど、全体的にはのんびりまったりとした空気が流れる最終回でした。この後の話については作者も色々と考えていたんだろうけど、描き切れなかった無念さを感じます。幼い少女の笑顔を見て泣くというのは非常におっさん臭くて、少年層の読者を完全に無視してますね。この作品らしいと褒めるべきなのかな?
　総評。改造人間という古いけど面白い題材を主体にし、序盤はこの作品ならではの味を感じられたんだけど、回を重ねる毎に作品のクオリティは低下していった気がします。他の感想サイトで「トークの質とテンポが悪い『銀魂』」というコメントを見たけど、まったくもって同感です。
　警察の改造人間が出てからはテンポが更に悪化。ロギイのトークも上滑りしており、どうにも盛り上がりませんでした。あの話は2、3話ぐらいで終わらせるべきでしたね。
　三木先生、お疲れ様でした。新人らしく未熟な部分が多くて打ち切られてしまいましたが、ここから這い上がった人は多いので挫けずに頑張ってください。

磯部磯兵衛物語 -浮世はつらいよ-　★★★
　予想以上に優秀だった源君。彼と一緒の学舎にいれば、磯兵衛のダメっぷりが目立つの何の（笑）。いやあ、ダメな奴だとは分かっていたけどここまでとは。寺子屋を追い出されても文句を言えないレベルですよ。せめて漢字の勉強ぐらいやっておこうよ。
　それでも源は磯兵衛を凄い人だと思い込もうとしたけど、磯兵衛が変わらないのでやっぱりダメでした。怒った源は磯兵衛に真剣勝負を申し込む。誰がどう見ても勝敗は明らかですが、なぜか先生は止めない。はて、磯兵衛には秘められた才能でもあるんだろうか?　それとも源の方に問題がある?　ギャグ的な意味で期待して見守ります。


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